
こんにちは
カマキリの顔を見ていると、ふと触角の付け根あたりに 小さな黒い点 があることに気づきました。

数えてみると3つあります

「何だろう?」と思い調べてみると、そこには昆虫ならではの驚くべき機能が隠れていました。
単眼とは?
大きな2つの複眼の間、真ん中部分の額にあたるところにあります。

小さな粒が3つあるよ
昆虫の多くが持つ光のセンサー。
物の形は見えませんが、光の強弱を敏感にキャッチします。
- 通常3つ(左右+中央)の小さい方
- 三角形に配置されている
- 角度や光で見えにくいこともある
🔍 カマキリの目の数は?
左右の複眼2つと単眼3つを合わせると
目の数は5つです。
オオカマキリのメスの頭部中央付近に並ぶ黒い点。

正体は 単眼と呼ばれる眼です

カマキリ 複眼とは?

左右の大きな眼は複眼だよ
カマキリの「目」に隠された凄まじい能力
カマキリの複眼を構成する個眼の数は、数千個(約5,000〜10,000個程度)です。
「数万個」の個眼を持つ昆虫としてはトンボ(約2万〜3万個)が代表的で、昆虫界トップクラスの個眼数を誇ります。
あの大きな目には、ハンターとして生き残るための高度な仕組みが詰まっています。
首が回り死角がない「広範囲の動体視力」
昆虫としては珍しく首を約180度も自由に動かせます。動くものに鋭く反応する動体視力と広い視野を組み合わせることで、背後に近づく天敵や獲物も逃さず捉えます。
偽瞳孔(ぎどうこう)とは?
カマキリの複眼に見える黒い点の正体

偽瞳孔(ぎどうこう)と呼ばれる現象です。
- 本物の「目」や「穴」ではありません
- 複眼を構成する多数の個眼(小さなレンズ)のうち、
観察者の方向を向いている個眼だけが暗く見えることで生じる現象です。
つまり
光の反射の仕方によって黒く見えているだけなのです。

個眼の内部には光を吸収する構造があります。
- 見る者に対して個眼は光を反射せず内部に吸い込むため
黒い点=偽瞳孔として見えます。
角度を変えると…
- 黒い点も一緒に動いて見えます
(これが「目で追われている」ように感じる理由)

他の昆虫にもあります
- ハチ類(ミツバチ、スズメバチなど)
- トンボ類(アキアカネ、オニヤンマなど)
- セミ類
- バッタ・コオロギ類
- ハエ・アブ類
夜に目が黒くなるのは何故?

夜中に見に行ったら不気味でした
カマキリの目が夜になると黒くなるのは、わずかな光を効率よく集めて「夜でも目が見えるようにする」ための仕組み(偽瞳孔の変化)です。

夜間に光を最大限にかき集める(目が黒くなる)
夜や暗い場所になると、わずかな光でも捉えられるように色素が奥の方へと後退します。
色素が下がると、周囲の個眼に入った光も内部で反射・集光できるようになり、目の感度が昼間の数百倍〜数千倍に跳ね上がります。
このとき、外から目を見ると光をほとんど吸収してしまいます。

それで真っ黒に見えるんだよ
🔹 チョウセンカマキリの単眼

同じように3つ並んでいました

🔹 ハラビロカマキリの単眼

ハラビロカマキリでは緑色に光る単眼が確認できました。

小さな宝石のようで美しいね

お尻に周囲を察知する器官があるようです
👉後方感知センサーである「尾毛(びもう)」を解説した記事もおすすめです。
🔹カマキリの視力は?

ぼんやりしか見えないんだよ
- ピクセル数が極端に少ないモザイク画のような見え方をしています。

動体視力は人間の数倍あります
- 人間の目では追えないような素早い虫の動きもスローモーションのように捉えています。

昆虫で唯一の「3D(立体視)」能力
- 形の細かさ(解像度)・人間の0.01〜0.03程度(ぼやけた世界)
- 動きと距離の認識・ 超高性能な3Dセンサー&高速カメラ並み
このように、「画質は低いけれど、動きと距離の測定に特化した視界」で世界を捉えています。
🔹 コカマキリの単眼


コカマキリも同じく3つ
光の反射で黒く輝き、表情を引き締めています。
🔹 オオカマキリ(オスの単眼)


オオカマキリのオスにも3つあったよ
鋭い表情で、単眼と複眼が合わさることでより獰猛な印象になります。
まとめ
カマキリの顔をよく見ると、獲物の動きや敵の気配に敏感に反応する理由がよく分かります。
大きな複眼だけでなく、触角の中央付近にある 3つの単眼 が非常に重要な役割を果たしていること。
人間にはない「単眼」という特殊な視覚器官。
その機能の素晴らしさに、改めて驚かされました。
ここまで見てくださって、本当にありがとうございました。