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『夜、ムカデが瓦の上でじっとする理由 ― 飼育下で見られる不思議な行動を観察して』

こんにちは。

いきなりムカデが出没すると、ドキドキ

もう飛び上がるぐらいに恐怖を感じる方もいると思います。

ムカデの毒の強さと

噛まれた時の痛みは凄すぎます。

飼育中のムカデが夜に瓦の上でじっと休む姿。温度・湿度に合わせた行動の一例
夜になると瓦の上でしばらく休むムカデ。温度や湿度の変化に合わせて、安心できる場所を選んでいると考えられる。

これは、飼育しているトビズムカデです。

体長、約13cmほどの元気な個体です。

夜になり、夜の7時ごろに暗い部屋の灯りを

つけると瓦の上で、休んでいる姿を

よく見かけます。

🐛 ムカデが瓦の上で休む理由

① 温度調整(サーモレギュレーション)

瓦は、

  • 夜はゆっくり冷え、
  • 直置きの床より温度変化が穏やか
    な性質があります。

ムカデは変温動物なのですね。

10℃以下になると、冬眠しはじめるよ。

体温を安定させるために適温の場所を選んで休むことがあります。

瓦の上で体を丸くして静止するトビズムカデ | 冬の省エネモードで触角を閉じて動かない状態
瓦の上で体を丸めてジッと静止してリラックスするトビズムカデ

特に飼育容器の床材(ヤシガラなど)は温度が不安定になりやすいため、

瓦の方が快適なのかもしれません。

気温が下がる季節には動きが弱まることもあります。
冬のムカデの行動変化はこちらの記事で観察しています。
https://koutakun-ippin.com/scolopendra-winter-behavior/


② 湿度の調整

瓦は表面の湿度が程よく安定しやすいため、

乾燥しすぎている時、

逆に湿気が強い時に“ちょうどいい場所”として選ばれることがあります。

「瓦の上で体を曲げながら休むトビズムカデ。赤い脚と黒緑の体色が鮮明に写っている」
瓦の上でじっと休むトビズムカデ。黒緑の体節と鮮やかな赤い脚が際立ち、夜の明かりに照らされて存在感を放っている。

ムカデは乾燥に弱いので、

湿度がちょうどよい石・瓦の表面が居心地が良いのでしょうか。

よく観察すると触覚も閉じてますね。

リラックスして、眠っているのかな。

ヒンヤリして、気持ちいいのですね。


③ 視界の確保(外敵・刺激のチェック)

夜はムカデの活動時間ですが、

逆に「安全確認のためにじっとする時間」もあります。

瓦は平らで周囲が見渡しやすいので、

  • 周囲の振動
  • 明るさ
  • 匂い
    などの刺激を感じやすく、
    警戒しながら休むには最適な場所になります。

部屋の灯りをつけると

触覚が反応して、瓦の下に隠れてしまいます。

夜行性なので、灯りは苦手だよ。

ムカデが夜に静止する行動は、
視力や触覚の働きとも深く関係があります。生態の基礎はこちら。
https://koutakun-ippin.com/centipede-biology-evolution/


④ 床材が落ち着かない(環境の好み)

床材が

  • 少し湿りすぎ
  • 逆に乾燥気味
  • 柔らかすぎて落ち着かない
  • 微妙に温度が不快
    のどれかだと、瓦の上に逃げて休むことがあります。

ムカデは意外と“定位置”を選ぶ習性が強いので、

気に入ったら毎晩同じ場所にいるらしいです。


まとめ

飼育での

トビズムカデの行動について

お話ししました。

ほとんど、日中は隠れて過ごしているので

見かける事は外でも飼育下でも、

あまり、ないと思います。

夜になると、エサを探したり移動するために

出てきます。

この飼育下での、瓦の上で休んでいる行動の

不思議さに、興味深さを感じて

少し、調べて考察してみました。

読んでくださって

ありがとうございます。

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