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天に昇る光 ― ルーベンス『聖母被昇天』が描く永遠の慈愛

アントワープの聖母大聖堂の主祭壇を飾る、

ペーテル・パウル・ルーベンスの《聖母被昇天》。


キリストの母マリアが天へと昇る瞬間を描いたこの絵は、

バロック芸術の頂点とも称されます。

"ルーベンス《聖母被昇天》祭壇画。天に昇るマリアと、見上げる十二使徒。黄金の光に包まれたアントワープ聖母大聖堂の主祭壇。"
ルーベンス《聖母被昇天》(1626年) アントワープ聖母大聖堂の主祭壇を飾る壮大な作品。 天に昇るマリアを中心に、地上と天界が光で結ばれている。

提供元:shutterstock カメラマン:Isogood_patrick


天から降り注ぐ光、舞い上がる天使たち、

そして祈りを捧げる人々――


全体が音楽のように響き合い、

見る者を包み込むような優雅な輝きを放ちます。


それは「神の愛」と「母の慈悲」が交錯する、

ルーベンス晩年の傑作です。


中央の構図 ― 天へ昇るマリア

白と青の衣に身を包み、

両腕を広げて天へ昇る聖母マリア。


彼女の周囲を囲む無数の天使たちは、

喜びに満ちた表情で光の中を舞っています。


マリアの顔には恐れや悲しみではなく、

穏やかな確信と信仰の静けさが宿っています。


ルーベンスはここで、

「死を超えた生命の希望」を見事に表現しました。

下部 ― 地上の信徒たち

地上では、十二使徒たちがマリアの棺を囲み、

天を見上げています。


彼らの手には花があり、

棺からは甘い香りが漂っている――これは「聖母の奇跡」を

象徴する伝承です。


上昇するマリアと地上の人々との視線の交差によって、

天と地のつながりが描かれています。

光の象徴 ― 神の恩寵

画面全体を包む黄金の光は、

神の恩寵を意味します。


光は上からではなく、マリア自身から放たれており、

「彼女が神の光を受け継いだ存在」であることを示しています。


✝️テーマと象徴

  • 青と白の衣:純潔・信仰・天上の慈愛
  • 天使たちの群れ:神の祝福と喜び
  • 上昇する構図:地上から天界への霊的旅路
  • 黄金の光:神の永遠性と救い

🌟まとめ

《聖母被昇天》は、悲しみや苦悩を超えた

「永遠の安らぎ」を描いた作品です。


ルーベンスは、静かな光と柔らかな動きによって

「神と人の調和」を見事に表現しました。


この祭壇画の前に立つと、

まるで音楽が聞こえてくるような、


天上の静けさと温かさに

包まれる感覚を覚えます。


それこそが、ルーベンスが描いた

“信仰の歓び”そのものです。

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